著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

日本の薬は大丈夫か?(1)ジェネリックの「原薬」「原料」の大半は輸入に頼っている

公開日: 更新日:

 業界再編が成功したとしても、それだけではジェネリック不足を解消できません。なぜなら日本のジェネリックの「原薬」や「原料」は、大半が輸入で賄われているからです。

 原薬とは有効成分のこと。原料はより単純な化学物質で、そこから何回かの化学反応を経て原薬が合成されます。日本はそれらの多くを、海外からの輸入に頼っています。ジェネリックメーカーの主な仕事は、輸入した原薬に、添加物などを加えて、最終製品である錠剤やカプセルに仕上げることです。

 先発薬では、製薬会社は有効成分だけでなく、その製造方法まで特許を取っています。ノウハウの流出を嫌って、自社製造が基本になっています。

 原薬には輸入した後、精製・加工しないと使えない粗製品と、そのまま使用できる精製品とがあります。金額ベースで見ると、粗製品は中国がトップ(63.1%)、次いでインド(20.9%)、韓国(8.9%)などとなっています。

 精製品では、やはり中国がトップ(25.3%)、次いでイタリア(16.6%)、韓国(14.7%)、インド(13.8%)の順です。(日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会、2023年から)。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    中山美穂さん急死、自宅浴槽内に座り前のめり状態で…大好きだった“にぎやかな酒”、ヒートショックの可能性も

  3. 3

    悠仁さま筑波大進学で起こる“ロイヤルフィーバー”…自宅から1時間半も皇族初「東大卒」断念の納得感

  4. 4

    辻仁成は「寝耳に水」 中山美穂離婚報道の“舞台裏”

  5. 5

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  1. 6

    中山美穂さん急逝「加齢の悩み」吐露する飾らなさで好感度アップ…“妹的存在”芸人もSNSに悲痛投稿

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  4. 9

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  5. 10

    紅白出演をソデにした旧ジャニーズ痛恨の“判断ミス”…NHKに出たい若手タレントが大量退所危機