(4)真夏なのに「春」と答え、ここがどこかもわからない

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 母の電話での言動がおかしいと感じ、急きょ都合をつけ、東京から飛行機で実家に帰った私。そこにいたのは、痩せこけて小刻みに震え、妄言を繰り返す、以前とは似ても似つかぬ母だった。

 まずは病院だ。何十年も通っている近所のN病院に行こうと提案すると、母は拒否した。理由を聞くと「私はコロナだから診てもらえない」という。

 どうやらコロナにかかったという妄想を口にするので、N病院で迷惑患者として診療拒否されたようだ。父が「玄関先に看護師が飛んで出てきて、手で大きくバツ印をつくって来るなと言われた」と怒りを込めて言った。

 母がここまで衰弱したのは、かかりつけ医で定期的に様子をチェックしてもらえなくなったからではないか。そう邪推しても何も始まらない。

 次の日、まずはくだんのN病院へ私だけが訪問し、事実の聞き取りと説明、そして母の受け入れを依頼。その足で役所に行き、母がなくしたという保険証の再発行。そしてあらかじめ予約していた地域包括支援センターへ、今後のために状況の説明と相談に出かけた。

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