著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

地球温暖化を抑えられなければ熱中症患者が激増する?

公開日: 更新日:

 地球規模の気候変動は、人の健康状態にも大きな影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、気温の上昇に伴う熱中症のリスク増加は、気候変動による差し迫った健康問題と言えましょう。

 熱中症は、倦怠(けんたい)感、頭痛、めまい、吐き気など、高温環境下で生じる健康障害の総称で、重症化すると死に至ります。また、高齢者では体温の調節機能が低下していて、若年者よりも熱中症を発症しやすいことが知られています。

 高齢化が進む日本において、気候変動に伴う熱中症のリスクの増加は、個人の健康障害だけでなく、救急医療の現場を逼迫(ひっぱく)させるなど、社会的な問題を引き起こす可能性があります。そんな中、地球の温暖化と熱中症の関連性を検討した研究論文が、環境科学の専門誌に2024年4月15日付で掲載されました。

 この研究では、地球の平均気温が2度上昇する温暖化シナリオが想定されました。東京都、大阪府、愛知県の3都府県における気象データと、熱中症で救急搬送された患者数のデータを解析し、2040年代における熱中症の患者数が見積もられています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  2. 2

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  3. 3

    世界戦略を重視する名門ヤンキースが巨人・岡本和真に熱視線!両者は《相思相愛》との情報も

  4. 4

    谷原章介長男の芸能界挑戦で改めて感じる器の大きさ…実父・いしだ壱成と共演の可能性も

  5. 5

    阪神フロントすでに来季組閣に着手 藤川次期監督の「右腕」ヘッドコーチ候補5人の名前

  1. 6

    これが裏金議員50人の選挙区だ! 焦る石破自民「非公認」「比例重複なし」に方針転換も戦況悪化は加速【一覧表あり】

  2. 7

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 8

    次女・石橋静河強し!ドラマ界席巻する“石橋ファミリー”が乗り越えた「21年前の隠し子騒動」

  4. 9

    ジャンポケ斉藤慎二 ロケ車内での性的行為には“常習説”…吉本契約解除は「トカゲの尻尾切り」

  5. 10

    ジャンポケ斉藤慎二 書類送検で「メンバー」呼ばわりに識者が疑問呈す…ピン芸人なら何と報じる?