著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

藤あや子さんは全摘を選択…子宮体がんは低用量ピルで発症リスク8割低下

公開日: 更新日:

「先日、子宮と卵巣の全摘手術を受けました。病名は初期の子宮体がんです」

 ブログに自らのがんを公表したのは、歌手の藤あや子さん(62)です。報道などによると、4月の人間ドックで異常な数値が見つかり、再検査でがんが判明。手術を終えたいまは、自宅で療養しているそうです。痛みはあるものの、順調に回復しているのは、何よりでしょう。

 子宮は、分娩時に産道になる頚部と胎児を育てる部分の体部に分かれます。子宮頚がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で30~40代がピークですが、子宮体がんは女性ホルモンの影響で発がんが促進されて50~60代がピークです。少子化で女性ホルモンの影響を受ける年齢が長く続くため、子宮体がんは増加傾向。その患者数は1990年に比べて5倍近いのです。

 子宮頚がんも、子宮体がんも、子宮にできるがんですが、まったく違う病気であることが分かるでしょう。子宮頚がんは最新のHPVワクチンだと9割が予防できます。実は、子宮体がんも予防可能で、それに一役買っているのが低用量ピルです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中山美穂さん急死、自宅浴槽内に座り前のめり状態で…大好きだった“にぎやかな酒”、ヒートショックの可能性も

  2. 2

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  3. 3

    山﨑賢人「興収100億円」を引っさげて広瀬すずと結婚も…“兄”菅田将暉の幸せな夫婦生活に抱く憧れ

  4. 4

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5

    悠仁さま筑波大進学で起こる“ロイヤルフィーバー”…自宅から1時間半も皇族初「東大卒」断念の納得感

  1. 6

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    杉田水脈がハシゴ外され参院転出に“赤信号”…裏金非公認の免罪符「政倫審」弁明は現職のみ

  4. 9

    旧ジャニーズ激怒し紅白出場を“固辞”…Nスペ「ジャニー喜多川特集」放送後に起こっていること