あの“天才子役”間下このみさん 妊娠中相次いだ難病を語る

公開日: 更新日:

「抗リン脂質抗体症候群」という病気はあまり知られていません。10年前、私が診断された時は、今よりもっと知られていない新たな難病で、症例が少なく、治療法や薬が確立していない状況でした。

 この病気を一言でいえば、自己抗体によって血液が固まりやすく血栓ができやすくなる免疫疾患の一種です。心筋梗塞脳梗塞のリスクが高くなったり、妊婦の場合、赤ちゃんとつながっている血管が詰まったりすると、死産になる可能性もあるんです。

 自分がこの病気だと知ったのは2度目の妊娠の時でした。娘を無事に出産できたのは本当に奇跡だなと思っています。実は初めての子供は死産でした。妊娠6カ月ごろのことです。それでもその子をお腹から出すためには、出産と同じ経緯をたどらなくちゃいけないんです。血液検査で血小板が少ないと指摘された私は、大学病院での出産となりました。起こらない陣痛を薬で起こし、決して泣くことのない赤ちゃんを産むのはつらかったし、悲しかったです……。

 主人は、私が亡くなった赤ちゃんと対面した時のショックを心配していましたが、主治医に「ぜひ赤ちゃんに会ってください」と勧められ、会いました。小さいけれど、とってもかわいい赤ちゃんで……。足の形が主人に似ていたり、鼻が私に似ていたりして、涙というより笑顔の対面となりました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘