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碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

江口のりこ主演「ソロ活女子のススメ3」にはシリーズならではの滋味がある

公開日: 更新日:

 水ドラ25「ソロ活女子のススメ3」(テレビ東京系)が始まった。2021年春にスタートし、今回が堂々のシーズン3だ。

 出版社の契約社員・五月女恵(さおとめ めぐみ)は仕事が終わると即退社する。一人で好きな場所に行き、一人で好きなことを楽しむ「ソロ活女子」。主演はもちろん、江口のりこだ。

 過去には、ひなびた動物園でイヌワシだけを眺めたり、中国料理店で回転テーブルの独占に挑んだりしてきた。初回は恵の誕生日ということもあり、クルーズ船でフレンチ料理を堪能する。

 日の出桟橋を出て、レインボーブリッジや東京ゲートブリッジをくぐり、東京ディズニーランド周辺で折り返す2時間コース。カップルが多いが、女性一人でも客として平等に扱われるし、他の客もこちらに関心などない。食事だけでなく、非日常的な時間を存分に楽しめるのもソロ活の醍醐味だ。

 恵は船上で一人の女性客(大塚寧々)と出会う。彼女は地方出身で何十年も東京で暮らしてきた。だが今も自分を異邦人だと感じ、「海から眺める東京の距離感がちょうどいい」と言う。一人で東京を楽しむ「ソロ東京」の先輩との一期一会は、新シーズン開始記念だ。

 番組の冒頭、同僚がウンチクを語ると、「それ、どこの情報?」と恵が聞く。「ネットですけど」と言われて、「だろうね」と恵。このお決まりの応酬にもシリーズならではの滋味がある。

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