ラサール石井
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ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

つかこうへい氏のセクハラ、パワハラ全開の芝居の裏にはいつも「愛」があった

公開日: 更新日:

 今年もまた7本の芝居に出る。全部役者だ。今年最初の芝居は、つかこうへい作「初級革命講座─飛龍伝」(2月2~6日、下北沢スズナリ)。

 1960年代から70年代の学生運動の話。熱い芝居だ。

 私がつか芝居と出合ったのは1974年。早稲田大学に入学し、大阪から東京に出てきた1年生の頃。当時は大学構内の6号館というところの最上階に「6号館アトリエ」と呼ばれた、別名「ハト小屋」とも呼ばれる演劇小屋があった。小さい舞台が3つほどあり、普段は稽古場だが、いざとなるとライトがついて本番もできる。なぜかハトの声がうるさいほったて小屋だった。

 ここで見たのがつか氏の「戦争で死ねなかったお父さんのために」。衝撃であった。こんな面白い芝居があるのか、と思った。とにかく笑った。そのレトリックと言葉のセンス。言っておくが漫才ブームでたけしさんたちが新しい笑いを作る6年も前である。あの革新的な笑いの先駆けは確実につか氏の芝居にあった。

 余談ではあるが、「ひょうきん族」や「ビックリハウス」に代表される80年代の笑いの芽は、つかこうへいと筒井康隆と「がきデカ」にあるというのが私の持論である。

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