日テレ「月曜から夜ふかし」ゴールデン昇格で問われる“素人イジり”のあり方と炎上リスク

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 この4月からゴールデンタイムに昇格し、MCのマツコ・デラックス(49)、村上信五(40)ともに力の入る人気バラエティー番組「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)。その放送内容を巡って、「地方や老人をバカにしすぎではないか」と物議を醸している。

 問題視されているのは、今月16日に放送された「日本全国で聞いた我が町あるある」という企画。さびれた各地方に行き、住民に町の自慢を聞いて回るという趣旨の企画だった。さる放送作家は語る。

「地方いじめというか、地方を軽視というか地方をバカにすることで笑いを取っていた。バラエティー番組では禁じ手です。例えば全国で初めてドローンで荷物を運ぶサービスが始まった香川県粟島では、商品代金より高い1回500円も費用がかかるサービスを住民が利用する様子を放送。また、中年女性3人が談笑している様子を紹介し、中身が届いた代引き荷物に対し、釣り銭を先に受け取り、代金を支払うことを忘れた様子を“しょうもないことで毎日楽しく過ごせる島”などと揶揄していた。一方、ITアイランド構想を推進する大分県姫島でITを理解していないお年寄りに取材をして『Netflix』を『メトリックス』と言い間違えた人を笑いの対象にしていた。見ようによっては、地方や老人のイジリ方が弱い者いじめにも見えてしまう」

■「ドローンは必要ない」が本音

 日刊ゲンダイは、談笑する様子が番組で放送された3人の女性のうちの一人で、粟島で民宿を営む女性に話を聞くことができた。

「ドローンに関しては、本当は島には1日8便の船があって、みんなそれで買い物に行ってるので、島のほとんどの人は必要ないと思っているのが本音なんですよ。話しているシーンは“島の日常を撮らせて欲しい”ということでだいぶ長く撮られていました。お金を支払うのを忘れてしまったところが使われていましたが、いつもあんな感じですから、放送を見て、みんなで笑ってしまいましたよ」

 女性は、めくじらをたてるほどのことではないと笑って許すが、この手の取材は、とかく“撮れ高”がある面白おかしいシーンばかりが使われがち。普通のシーンや、クイズを出して正解を答えた人たちはVTRからカットされてしまう。

「放送を見て、自分の扱われ方に驚く人もいると思います」(前出の放送作家)

 素人をイジるこうした番組のあり方について、メディア文化評論家の碓井広義氏はこう話す。

「私もよく見ている番組ですが、面白いと思う半面、際どいところは確かにあって、これは我ながら、相手をバカにして笑ってしまっているのではないかと考えてしまうこともあります。番組に出てくる一風変わった素人さんたちは、とても人間的で、ある種それが“人間賛歌”となっていて、ホッコリできたのですが、回を重ねるうちに、そうしたものはより過激なものを求めがちです。もし作り手側に相手をバカにしたり、嘲笑していたりするような“上から目線”が少しでもあったら、今の時代、視聴者も敏感ですからすぐ炎上につながります。作り手側は、相手を傷つけてしまう可能性があることを十分認識した上で、自分たちの立ち位置や目線を二重三重に確認して、丁寧に番組を作っていって欲しいですね」

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