著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<163>警察が目をつけた顧問会計士 ドン・ファンの遺産目録も作成した

公開日: 更新日:

「終わりました」

 渥美弁護士から携帯で連絡が来た。彼らが田辺警察署に入ってから1時間半も経っていなかった。私は急いで竿をしまって署まで迎えに行った。

「随分と早いんじゃないか。門前払いだったの?」

「いえ、そんなことはありません。4人の幹部が会議室で対応してくれましたから」

「ほう、それはよかった。で、理解してくれたのかな?」

「多分大丈夫だと思いますけれど、1週間ぐらいは返事を待って欲しいと」

「五分五分かな?」

「いやあ、七三で受理すると思いますよ」

 彼女が笑った。

 刑事告発を警察が受理した場合は、捜査が始まることになるが、和歌山県警にそれだけの頭があるのかが不安だった。

「非常に興味は持ってくれたんです。アプリコの顧問会計士のことも聞いてきました」

 会計士を洗うことが事件を解くのに重要であると、警察もにらんでいたということだろう。私は2018年10月に会計士に電話をかけたことを思い出した。アプリコの口座から早貴被告や弁護士たちに金が流れたことをつかんだ後のことである。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中山美穂さん急死、自宅浴槽内に座り前のめり状態で…大好きだった“にぎやかな酒”、ヒートショックの可能性も

  2. 2

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  3. 3

    山﨑賢人「興収100億円」を引っさげて広瀬すずと結婚も…“兄”菅田将暉の幸せな夫婦生活に抱く憧れ

  4. 4

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5

    悠仁さま筑波大進学で起こる“ロイヤルフィーバー”…自宅から1時間半も皇族初「東大卒」断念の納得感

  1. 6

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    杉田水脈がハシゴ外され参院転出に“赤信号”…裏金非公認の免罪符「政倫審」弁明は現職のみ

  4. 9

    旧ジャニーズ激怒し紅白出場を“固辞”…Nスペ「ジャニー喜多川特集」放送後に起こっていること