細田昌志
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細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

沢村忠得意のキックを「真空飛び膝蹴り」と命名 誕生の背景には“視聴率戦争”

公開日: 更新日:

 1968年9月30日夜7時からTBSで、レギュラー番組「YKKアワー キックボクシング」が始まった。これによって新しいプロ格闘技「キックボクシング」と、エースに指名された沢村忠の勇姿が、テレビの電波に乗って全国のお茶の間に届けられた。

 この時代、「民放の雄」と呼ばれたTBSは、どのテレビ局より視聴率が高く、その効果は絶大だった。キックボクシングが新しくスポーツコンテンツに名を連ねたのは、ここからである。しかし、通説では「番組のスタートから20%を超える高視聴率を連発して一気に人気番組の仲間入りを果たした」などと伝わるが実際はそうではなかった。

 筆者が当時の視聴率を調べたところ、ビデオリサーチ社に限っていえば、初回放送分は16・1%と目標の15%はクリアするも、翌週以降は15.5%、17.2%、13.5%、14.6%、13.6%と、20%どころか15%を割り込むこともあった。

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