<20>ドン・ファンと大阪の愛人の逢瀬にテレビが密着取材を
「野崎幸助さんの密着取材ができないかってテレビから相談が来ているけど、どうします?」
講談社の広報担当から連絡が来るようになった。最初に申し込んできたのはフジテレビの番組を制作している制作会社のディレクター、スーさんだった。30代後半のスーさんは飾らない人柄で、何度か打ち合わせをするうちにウマが合って親しくなった。
「愛人と逢瀬を楽しんでいる様子を撮りたいんです。もちろん、愛人の顔にはボカシを入れますので」
スーさんのリクエストは2日間ほどドン・ファンと愛人の生活に密着をしたいというものだった。そりゃあ視聴者が「どんなスケベなジジイなんだろう?」と興味を持つのは、よく理解できる。
「社長はお天気屋だし、気分が乗らないと『うん』とは言わないからなあ」