著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

ネタにダメ出しするも…麒麟はアドバイスを聞く耳の持ち主

公開日: 更新日:

 舞台登場時にマイクに顔を近づけ低音ボイスの「麒麟です」がおなじみの漫才コンビ川島君と田村君の「麒麟」。在学中は一人でやっていた川島君に、「いい声をしてたな……」というぐらいしか印象が残っていませんでした。

 後にコンビを組んでM―1では第1回大会から6回大会まで5回も決勝に進んで人気、実力共に不動のものにした2人。私が若手の劇場「baseよしもと」でネタを見るようになったのは実は05年のM―1の最終決戦で麒麟が演じた「ファッションショー」のネタを見たのがきっかけでした。川島君のボケの司会者の言うことに従って田村君が振り回される、麒麟らしいおもしろいネタでしたが“モデル”の田村君が一回一回、登場する立ち位置まで戻るのを見て、時間の使い方が「もったいない」と感じたのです。「モデル田村」の登場シーンが4回か5回あり、スタートの立ち位置に戻る部分の繰り返しが気になりました。M―1は4分間ですから、10秒程度でも貴重です。10分ネタ中の10秒は緩急をつける時間として有効かもしれませんが、4分ネタの10秒は大きなタイムロスになる。極端に言えば、ボケのチャンスを2つ3つ犠牲にしているとも言えるわけです。実力が均衡している者同士の勝負の時にはいかに削り込めるかがカギになります。この時のネタを見て、私は若手担当の責任者に「baseよしもとの子たちを指導させてほしい」と頼み込んで、それまでは時間に余裕のある時にしか見られなかった若手のネタを仕事として、多い時には年間300日近く見ることになりました。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾