片岡孝太郎コロナで“綱渡り”も…幕が上がる歌舞伎の底力

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 11月の国立劇場に出演していた片岡孝太郎が新型コロナの陽性反応が出て、出演していた第2部が23日から千秋楽の25日まで中止になった。さらに、12月5日からの京都・南座公演では、父・仁左衛門も濃厚接触者に該当し、5日と6日は休演し、7日から出演。孝太郎は2日に退院したが今月は休演のようだ。いずれも代役を立てて公演は行われる。

 余波は歌舞伎座にも及び、孝太郎と会っていた坂東玉三郎も濃厚接触者となり、1日から7日の歌舞伎座公演を休演し、尾上菊之助を代役にして開幕した。全国的に感染者が増えているのでこういうことが起きるのも必然で、綱渡りの公演が続く。

 松竹の歌舞伎公演は出演者がケガや病気となっても代役を立てて公演するので、今回もそうなった。当日いきなり代役をいわれてもできるのが歌舞伎役者。

 さて、その玉三郎の出る歌舞伎座第4部は、ヤマタノオロチ伝説を題材にした舞踊劇「日本振袖始」で、岩長姫・八岐大蛇を玉三郎が演じるはずだった。それを菊之助が代わり、素戔嗚命は菊之助だったが坂東彦三郎に、生贄になる稲田姫を中村梅枝。菊之助は稲田姫で出たことはあるが、岩長姫も素戔嗚命も初役。初日に見たが、違和感はまったくなかった。急に出ることになった彦三郎も本来の役だったかのようだ。これをきっかけに、菊之助、彦三郎で今後も上演できる。

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