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井上トシユキITジャーナリスト

1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。

NGT48加藤美南の誤爆投稿を招いた「ネタ」消費の依存状態

公開日: 更新日:

 NGT48のメンバーが、寮として借り上げられていたマンション内で男性から暴行を受けた事件に関連して、別の現役メンバーがSNSで嫌みの投稿を誤って公開してしまった。過去最大級の炎上事件でもあったこの暴行問題は、煮え切らない展開が続いたうえ、被害者がNGTから脱退したことで、熱心なファンを除いて世間では関心も薄れつつあった。

 そこへ現役メンバー加藤美南が、すでに脱退していた被害者の山口真帆に対して、悪意のある投稿をしてしまったからたまらない。一連の経緯から陰湿なイジメ体質を想起させたこともあり、再びネットでの批判が勢いづく。年初からの経緯、対応や処置のずさんさが蒸し返されるにいたって、さすがに「アカウントが乗っ取られた」などと言い訳して責任転嫁することもできず、加藤は早々に謝罪。NGTの運営サイドも不問にするわけにはいかず、研究生への「降格処分」を発表せざるを得なくなった。

 加藤の「誤爆(今回は非公開で近しい人だけを対象として投稿したつもりが、誤って一般へも公開してしまったこと)」は、まさに余計な一言の典型である。何もその場でSNSへ書き込まなくても、ネイルが終わってから投稿するか、電話でもすればよかったのだ。そうすれば、投稿の宛先が間違っていないかどうか確認する余裕も生まれただろうし、間違い電話なら即座にわかっただろう。

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