備えあれば憂いなし 老い支度本特集

公開日: 更新日:

「老いてもヒグチ。」樋口恵子著

「老いてもヒグチ。」樋口恵子著

 評論家で現在92歳の著者は、70代までは海外旅行にも仕事にも出掛けていたが80歳を過ぎた頃からだんだん怪しくなってきた。このままでは老化道をまっしぐら。いや、まっしぐらではなく「ヨタヨタヘロヘロ」と進むだろうと考えた。そんな「ヨタヘロ期」を無事に生き延びるには何が必要か。

 まず、80代半ばを過ぎるとみんな「ヨタヘロ」になることを覚悟すること。1人暮らしの場合、自宅で倒れたときなど、助けを求める先を決めておくことも重要だ。

 また後期高齢者ともなると、体力が落ち何をするのも億劫になりがちだ。かといって何もしないでいると体調も部屋も荒れるので、たとえば家事をアウトソーシングしたり、意識して人と会う機会をつくって出掛けるといい。その際、一緒に食事をすれば低栄養リスクも避けられる。

 ほかにも「受け入れ、感謝する受援力」を磨き、高齢者なりの運動の必要性、生涯いち消費者、いち有権者の意識を持つなど。

 著者の実感や調査データから超高齢期の心得を説く。

(清流出版 1650円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 8

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  4. 9

    ヤクルト村上宗隆「メジャー430億円契約報道」の笑止…せいぜい「5分の1程度」と専門家

  5. 10

    常勝PL学園を築いた中村監督の野球理論は衝撃的だった…グラブのはめ方まで徹底して甲子園勝率.853