「法廷占拠爆弾2」呉勝浩著

公開日: 更新日:

「法廷占拠爆弾2」呉勝浩著

 東京地裁の104号法廷で、爆弾事件の被告である、住所不定の無職、自称スズキタゴサクの裁判が始まった。被害者の遺族だろうか、傍聴席の最後列には骨箱らしきものを抱えた男が座っている。

 スズキが、どうせ死刑になるのだからと、いい加減な答弁をしていると、傍聴席から声が飛んだ。「異議あり」。被害者遺族が座る最後列の席で、男が黒い拳銃を手にして立っていた。天井に向けて1発撃つと、男は被害者遺族の柴咲奏多と名乗った。日本には死刑制度があるのに執行されていないと指摘し、1人の死刑執行につき、1人の人質を解放する、まず午後2時に死刑を執行せよと要求した。

 警察とテロリストの戦いを描くミステリー。

(講談社 2200円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    ダルビッシュの根底にある不屈の反骨精神 “強いチームで勝ちたい大谷”との決定的な違い

  3. 3

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで

  4. 4

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  5. 5

    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    藤原竜也「全領域異常解決室」に「SPEC」ファンから“追い風”! 演技派・柿澤勇人の伸びしろにも期待大

  3. 8

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  4. 9

    ダルビッシュ「日本ハムドラ1入団」の舞台裏…巨人が寝技で“4位指名画策”していた衝撃

  5. 10

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果