「選ばれない人」安藤祐介著

公開日: 更新日:

「選ばれない人」安藤祐介著

 人生のすべては就活で決まると確信する大学3年の徹郎は、学業はもちろん、日ごろの服装から言葉遣いまで、準備に余念がない。周囲からは変人扱いされ「就活侍」などと揶揄(やゆ)されるが、学内の人気者の夏海だけはそんな徹郎を「師匠」と呼び教えを請う。一方、徹郎と同じく生活資金の援助もある「トップランナー特待生」の寿々歌は、ひそかに就活という戦場からの脱走をもくろんでいる。

 ある日、3人が所属するゼミに聴講生として中年男性の王子が加わる。王子は、元暴走族の過去を持つ井端教授のワル仲間だったという。王子は就活を「クソゲーみてえだなあ」と断じる。あろうことか、その王子とルームシェアをする羽目になり、徹郎の日常は乱されっぱなし。

 徹郎の就活と恋の顛末を描く長編青春小説。 (光文社 880円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  4. 4

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  2. 7

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり

  3. 8

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    遅すぎた江藤拓農相の“更迭”…噴飯言い訳に地元・宮崎もカンカン! 後任は小泉進次郎氏を起用ヘ