「『昭和ニューミュージック』の1980年代」富澤一誠著

公開日: 更新日:

「『昭和ニューミュージック』の1980年代」富澤一誠著

 久保田早紀はデビュー曲の「異邦人」がミリオンセラーとなった後、1年半の間に4枚のアルバムを出した。

 だが、「エアメール・スペシャル」を出してから「見知らぬ人でなく」を出すまでには1年2カ月もの沈黙があった。久保田はデビュー曲がヒットしてから、言われるままに曲を作ってきたが、あるとき、それはシンガー・ソングライターとしてイージーではないかと思って怖くなった。

 その後、スキャンダラスな噂が流れてうつ病になってしまう。自分自身が「異邦人」に負けて、そのコピーを作ってしまうのだ。だがブルガリアに一人旅をしたことが久保田を変えた。(「久保田早紀」)

 80年代に衝撃を与えた曲の背景を見つめる。

(言視舎 2200円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド