「コロナと潜水服」奥田英朗著

公開日: 更新日:

「コロナと潜水服」奥田英朗著

 コロナが蔓延し、会社員の康彦も在宅勤務に。共働きの妻は、妊娠中だが出勤せざるを得ず、保育園が休園中の息子・海彦の世話は康彦が担う。

 ある日、海彦が岐阜に住む康彦の母親に電話して今日は外出するなという。数日後、母親が参加予定だったコーラスサークルでクラスターが発生。同じようなことが続き、康彦は息子に予知能力があるのではないかと疑う。

 そんな折、仕事で外出した康彦が帰宅すると海彦が近づいてこない。察した康彦は、自主隔離に入る。しかし、日々の子育ては自分の担当だ。保護服はどこも品切れで、康彦は妻が代わりにと古道具屋で買ってきた潜水服を着て息子を散歩に連れ出すことに。(表題作)

 それぞれの人生に起きるささやかな奇跡を描く切なくも笑える短編集。

 (光文社 770円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希の「豹変」…記者会見で“釈明”も5年前からくすぶっていた強硬メジャー挑戦の不穏

  2. 2

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  3. 3

    石丸伸二氏に若者支持も「上司にしたくない?」…妻や同級生の応援目立った安野貴博氏との違い

  4. 4

    介護保険証も紙廃止→マイナ一本化へ厚労省方針…業界から案の定あがった「時期尚早」の声

  5. 5

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  1. 6

    マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社と天下り官僚会員限定記事

  2. 7

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  3. 8

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  4. 9

    石丸伸二現象の古臭さ…NHK“新たな選挙戦”とヨイショも「強い言葉」「メディア攻撃」に既視感

  5. 10

    都知事選敗北の蓮舫氏が苦しい胸中を吐露 「水に落ちた犬は打て」とばかり叩くテレビ報道の醜悪