「クスノキの番人」東野圭吾著

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「クスノキの番人」東野圭吾著

 逮捕され刑務所行きを覚悟した玲斗だが、現れた弁護士によって釈放される。弁護士を差し向けたのは、玲斗がその存在さえ知らなかった亡母の年の離れた異母姉・千舟だった。

 交換条件として玲斗は、千舟から「クスノキの番人」を引き継ぐ。千舟が育った家の敷地内にある神社の境内にそびえる巨大なクスノキの根元には大きな空洞があり、そこで願掛けをすれば願いがかなうといわれている。昼間は誰でも立ち入ることができるが、番人の役目は予約して夜中に祈念しにくる参拝者への対応だった。

 千舟はクスノキの空洞で何が行われ、どんなご利益があるのか何も教えてくれない。佐治という男が祈念中のある晩、玲斗はクスノキに近づく不審者に気づく。

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