柚月裕子
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柚月裕子

1968年、岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。2013年「検事の本懐」で第15回大藪春彦賞、2016年に「孤狼の血」で第69回日本推理作家協会賞受賞。著書に「慈雨」「盤上の向日葵」など多数。

第二話 立場的にありえない(2)マロが絡むと貴山は腑抜けに

公開日: 更新日:
イラスト・大野博美

 携帯の向こうで、丹波が鼻で笑う気配がした。

「お前みたいなじゃじゃ馬、こっちから願い下げだ」

 口が悪いところも、いつもと変わらない。

「それで、今日はどうしたの。電話なんてめずらしいじゃない」

 涼子が訊ねると、丹波は声を潜め答えた。

「急ぎで相…

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