「臨床の砦」夏川草介著

公開日: 更新日:

 夕刻の発熱外来に「いや、それは無理ですよ。うちだってもう限界なんですから」という声が響いた。信濃山病院は地域で唯一の感染症指定医療機関だが、病床は200床未満で、呼吸器や感染症の専門家はいない。保健所の要請に、検査はできるが入院は無理だと医師が答える。

 カラオケ店でクラスターが発生。40度を超える熱で苦しんでいるというので、やむなく2人を受け入れることに。コロナの感染者は増え続け、死者は56人になった。病院は既に医療崩壊状態なのに、政府は「緊急事態宣言発出を検討中」と言うだけだ。内科医の敷島寬治は、医師の精神はそろそろ限界に近くなっていると憂慮する。

 命がけでコロナに立ち向かう医療現場を描くドキュメント小説。

(小学館 1650円)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    LiSAの夫・鈴木達央が一部活動を休止 鈴木の不倫報道でアニメファンが「最も許せなかったこと」

  2. 2

    離婚3カ月の前田敦子が新恋人と“半同棲”発覚で…「令和の松田聖子」まっしぐら!

  3. 3

    比嘉愛未が代役「推しの王子様」パッとせず…深田恭子の人気が根強い裏返し?

  4. 4

    和久田麻由子vs桑子真帆 NHK五輪アナの「紅白」司会争奪戦の熾烈

  5. 5

    組織委・武藤事務総長またトンデモ発言!五輪コロナ感染264人を「想定内」と豪語し大炎上

  6. 6

    巨人が五輪のウラで新助っ人獲得画策 前レッズ3Aのハイネメン加入が決定的

  7. 7

    “感染症ムラのドン”組織委専門家会議・岡部信彦座長の「パラ中止を」発言は菅官邸の世論形成か

  8. 8

    五輪アスリートに評判上々の選手村食堂 受託先が「50年1社独占」のナゾ

  9. 9

    秋篠宮ご夫妻は事態打開に動かず…眞子さまの実の母よりも小室ママにやさしい態度がネックに?

  10. 10

    伊東美咲の12年ぶりテレビ復帰にザワつくファン…篠原涼子の離婚直後で憶測に拍車

もっと見る

人気キーワード