週末オススメ本ミシュラン
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『「人口ゼロ」の資本論』大西広著/講談社+α新書
『「人口ゼロ」の資本論』大西広著/講談社+α新書 岸田政権は3兆円台半ばとする「異次元の少子化対策」のための恒久財源を確保する作業に入った。どのような形になるにせよ、国民に大きな負担が降りかか…
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「叛逆老人 怒りのコラム222」鎌田慧著/論創社
「叛逆老人 怒りのコラム222」鎌田慧著/論創社 旬報社から刊行中の「佐高信評伝選」の推薦文に鎌田はこう書いてくれた。 「佐高信を信頼しているのは、歳を重ねるにつれてますます批判がラジカ…
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「芸能界とヤクザ」鈴木智彦+伊藤博敏+常田 裕ほか/宝島SUGOI文庫
「芸能界とヤクザ」鈴木智彦+伊藤博敏+常田 裕ほか ジャニーズ事務所の「性加害」問題が頂点に達した9月中旬、書店でこのタイトルが目に入った。結論から言うと本書にジャニーズは出てこない。反社会勢…
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「イーロン・マスク」(上下)ウォルター・アイザックソン著(井口耕二訳)/文藝春秋
「イーロン・マスク」(上下)ウォルター・アイザックソン著(井口耕二訳) 子ども時代、父親、学校で酷いいじめに遭い、性格に歪みが生じたイーロン・マスク氏が歴史に名を残すイノベーションをいくつも残…
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「落語で資本論」立川談慶著/日本実業出版社
「落語で資本論」立川談慶著/日本実業出版社 大学時代に「資本論」読破に3度挑戦し、3度とも敗れた私は、この40年間、資本論の解説書が出るたびに読み漁ってきた。だから、本書のタイトルを見た時に、…
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「仁義なきヤクザ映画史」伊藤彰彦著/文藝春秋
「仁義なきヤクザ映画史」伊藤彰彦著 反社会的勢力のことを略して「反社」と言う。ヤクザのことである。しかし、私には政府や自民党の方がよほど「反社」に見える。原発の汚染水をそのまま海に流した自公連…
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「特攻服少女と1825日」比嘉健二著/小学館
「特攻服少女と1825日」比嘉健二著/小学館 1989年に創刊され、1998年休刊の雑誌「ティーンズロード」。女版ヤンキーの「レディース」を題材とした雑誌の創刊編集長による、小学館ノンフィクシ…
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「70歳からの人生相談」毒蝮三太夫著/文春新書/2023年
「70歳からの人生相談」毒蝮三太夫著 俳優でタレントの毒蝮三太夫氏(本名・石井伊吉、1936年3月31日生まれ)は、毒舌家として有名だが、激しい物言いの背後に共感力と優しさがある。本書は小学館…
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「インフレ課税と闘う!」熊野英生著/集英社
「インフレ課税と闘う!」熊野英生著 私はつい最近まで、いまの物価高騰が年末までには落ち着き、来年にはデフレに戻るのではないかと考えていた。国際商品価格がピークアウトし、ウクライナ侵攻前に戻って…
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「読んだ、知った、考えた」河谷史夫著/弦書房
「読んだ、知った、考えた」河谷史夫著/弦書房 「日刊ゲンダイ」デジタルに「この国の会社」を連載していた時、㈱文藝春秋を取り上げ、社長人事をめぐって内紛があっても「週刊文春」には載らないので、文春…
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「アフターChatGPT 生成AIが変えた世界の生き残り方」山本康正著/PHPビジネス新書
「アフターChatGPT 生成AIが変えた世界の生き残り方」山本康正著 昨今話題のChatGPTを含めた「生成AI」。文字や資料やイラストなどをAIがネット上の情報から自動生成してくれるツール…
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「元ヤクザ、司法書士への道」甲村柳市著/集英社インターナショナル
「元ヤクザ、司法書士への道」甲村柳市著/集英社インターナショナル 抜群に面白い半生記だ。独学で難関試験に挑む際のノウハウ本として読むこともできるし、アウトロー世界の実情を伝えるノンフィクション…
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「人口減少時代の農業と食」窪田新之助著、山口 亮子著/ちくま新書
「人口減少時代の農業と食」窪田新之助著、山口 亮子著 いま日本の農業と食が危機に瀕していることは、誰の目にも明らかだろう。減少する農業就業人口、増える耕作放棄地、2024年問題で生じる物流危機…
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「統一協会」櫻井義秀著/中公新書
「統一協会」櫻井義秀著/中公新書 早くも統一教会問題が過ぎ去ったことのように扱われているが、それを原理的に追及するこの本に、合同結婚式の後、韓国に渡って結婚まで地元の教会に住み込んで送る「任地…
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「太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方」藤井非三四著/集英社新書
「太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方」藤井非三四著/集英社新書 太平洋戦争を題材に日本はいかに戦うことがヘタクソかを描く。私は本書をこの3年半続いた新型コロナ騒動と重ね合わせて読んでみた。本書…
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「知らないと恥をかく世界の大問題14 大衝突の時代−加速する分断」池上彰著/角川新書
「知らないと恥をかく世界の大問題14 大衝突の時代−加速する分断」池上彰著 最近の内外情勢をコンパクトにまとめた好著だ。特にウクライナ戦争に対する分析が優れている。池上彰氏はこの戦争の本質を米…
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「現代日本経済史 現場記者50年の証言」田村秀男著/ワニブックス
「現代日本経済史 現場記者50年の証言」田村秀男著 著者は、私が最も尊敬する新聞記者の一人だ。この十数年、私が産経新聞を読む動機の半分は、著者の記事を読むためだった。政府や大企業に忖度して、提…
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「ハマのドン」松原文枝著/集英社新書
「ハマのドン」松原文枝著/集英社新書 この本の副題は「横浜カジノ阻止をめぐる闘いの記録」だが、その運動の先頭に立ったのは「ハマのドン」こと藤木幸夫だった。90歳を過ぎてなお元気な、この魅力的な…
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「戦争とプロレス プロレス深夜特急」TAJIRI著/徳間書店
「戦争とプロレス プロレス深夜特急」TAJIRI著/徳間書店 世界的プロレスラー・TAJIRIが世界各地で巡業するさまを描く。そこで出会うプロレス仲間との交流や仰天エピソードが日記形式でつづら…
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「地銀と中小企業の運命」橋本卓典著/文春新書
「地銀と中小企業の運命」橋本卓典著 日本経済が抱える構造的問題に切り込んだ優れた作品だ。 日本経済を下支えしている中小企業は、中長期的には後継者難という危機にさらされている。 <…