横綱で“皆勤負け越し”経験 芝田山親方は稀勢の里どう見る

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 千秋楽の夜、師匠と一緒に二子山理事長に進退伺を提出しました。私自身、腹はくくっていましたよ。横綱として負け越した以上、「終了」と言われても仕方がない。でも、理事長は「(27歳と)まだ若いんだから、もう一度出直してみろ」と言ってくれた。その一言でクビの皮をつないでもらったんです。

 ――それでも現役を続けたことは、勇気が要ることではありませんでしたか。

 それは皆さんが考えること。降格がない横綱は、常に自分との闘いです。横綱は神様と言われることもありますが、しょせんは人間なんです。風邪もひけばケガもする。ならば、自然体でいいじゃないか、というのが私の考え。もちろん、賛否はあるでしょう。私も現役時代は「給料泥棒」とか「格下げすべきだ」とか、いろいろ言われたものです。減給や降格で済むのなら、一体どれだけ楽か。それができないのが横綱なんです。私も休場が続いたとき、宗教の勧誘が来るなど、世の中、人の弱みに付け込む人が多い。でも、結局、信じられるのは自分だけ。となれば、稽古しかない。自分の中にあるつらいものを解決するためには、稽古しかないんです。

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