小林節
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小林節慶応大名誉教授

1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)

自民党「参院選挙制度改革」のご都合主義

公開日:

 最近まで自民党は、この草案で参院選挙区の合区(鳥取・島根、徳島・高知)を解消する改憲を主張していた。

 それが不当であることは前述のとおり自明であるが、今回、自民党はそれと同じ結果を法律の改正で達成しようという提案を出してきた。

 まず、合区解消には前述の改憲が必要だが、それは来年の選挙には間に合わない。そこで、比例区の定員を4人増員し、比例区の1、2位だけは党が優先順位をつける制度にして、2つの合区で次回改選時にあぶれる2人を救済する……という案である。

 選挙制度を与党に有利に作ることを、その首謀者にちなんで米国では「ゲリマンダー」と呼ぶが、今回の自民党案は現代のゲリマンダーそのものである。

 選挙制度は、“いかに本質的に公平であるか?”だけを基準に設計されるべきものである。にもかかわらず、現職の特定の議員の地位を守るという目的だけから提案されたことが明白な今回の自民党案は論外である。

 ここにも、政治権力の私物化という安倍政権の体質が露骨に表れている。

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