鈴木邦男氏が明言 「私は愛国者」と声高に言う人は偽物

公開日:

  ――道徳を教科化するなど、愛国心を植え付ける教育方針も、国家への忠誠心を養うためですね。

 実は、三島由紀夫は自死の2年前に朝日新聞で「私は愛国心という言葉が嫌いだ」と書いていました。「愛というなら分け隔てないはずで、《人類愛》というなら分かるが、《愛国心》というのは筋が通らない。愛国心は、国境で区切られてしまう」というのです。三島は徴兵制にも反対していて、「国防は国民の名誉ある権利であり、徴兵制にすると汚れた義務になる」と言っていた。50年前の三島の言葉は、今の我々に向かって言っているように感じます。

  ――愛国心は、上から強制するものではないということですね。

 韓国や中国に敵愾心を抱くとか、ヘイトスピーチの類いなんてのは愛国心とは別物です。1905年、日本が日露戦争に勝利した際、全権代表としてポーツマス条約の締結に臨んだ小村寿太郎外相は、賠償金も取れない勝利で帰国後に批判されることは分かっていた。しかし、「ここで戦争を終結させられるなら、帰国して殺されてもいい」「売国奴と罵られてもいい」という覚悟があった。こういう人が本物の愛国者でしょう。ところが、日本は日露戦争に「勝ったこと」にしてもらい、一等国に仲間入りして舞い上がってしまった。それで、ロシアよりはるかに強い米国に戦いを挑んでいった。愚かですよね。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「誰のおかげで飯食ってんだよ」同年代アイドルの怒声に…

  2. 2

    安倍官邸“大号令”か 厚労省「実質賃金上昇率」水増し工作

  3. 3

    CM中止で加速…NGT48イジメの構図と暴行事件の“犯人”探し

  4. 4

    引退の稀勢の里を支える“太いタニマチ”と6000万円の退職金

  5. 5

    前のめり安倍首相に露が食わす「条文作成」の毒まんじゅう

  6. 6

    仏捜査のJOC会長の長男 竹田恒泰氏“父擁護”のトンデモ発言

  7. 7

    専門医は「説明不能」…米11歳少女の悪性脳腫瘍が消えた!

  8. 8

    「史上最弱横綱」稀勢の里を生んだ“機能不全”横審の大罪

  9. 9

    NGT48メンバーは自宅に男が 地方アイドルが苦しむジレンマ

  10. 10

    安倍首相の「フェイク発言」を追及しない本土のマスコミ

もっと見る