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消えない傷あと 福島移住の柳美里氏が触れた被災者の思い

  ――当時は首都圏にいらっしゃった。

 住んでいた鎌倉から福島の浜通りへ向かいました。その後、GWに岩手、宮城、福島の沿岸部を再訪し、7月には南相馬市鹿島区の北郷本陣で開催された野馬追を見ました。その際に知り合った臨時災害放送局のディレクター今野聡さんに出演を依頼され、2012年元日に原町のココスで打ち合わせをし、翌月の2月から週1回放送の「ふたりとひとり」という番組の収録がスタートしたんです。

 でも交通費・宿泊費・出演料、全てナシだったので、鎌倉から南相馬の往復は経済的にも時間的にも厳しくなっていって。それで息子の高校進学を機に、一家で引っ越しを決意したというわけです。

  ――4月21日は、警戒区域に設定された20キロ圏内にいたわけですが、放射能は心配になりませんでしたか。

 放射能の問題があったことは承知していましたが、リスクと行動をてんびんにかけることはしませんでした。私の母の故郷が福島県南会津郡只見町で、私は幼い頃に何度か只見に行っています。只見ではいくつもの集落がダムに沈んでいて、母はダムを見ながら「ここには悲しみが沈んでいる」と言っていた。その言葉が蘇って、「警戒区域」として閉ざされる前に見ておかなければという気持ちのほうが強かったですね。

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