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ブランド米が市場で人気 北朝鮮の食糧事情は意外とリッチ

 国連安保理が11日に開いた会合で、2007年に北朝鮮から韓国に亡命したジ・ヒョンアさんが語った脱北失敗後の生活実態は衝撃的だった。ジさんは強制送還後、「再教育センター」なる強制労働施設で生のイナゴやカエル、ネズミを食べていたという。

 先月13日には、韓国に亡命した北朝鮮兵の体内から大量の寄生虫が見つかった。体内には未消化のトウモロコシも残されていて、栄養状態が悪かったという。

 北朝鮮は核・ミサイルの開発に血道を上げ、経済制裁も強化されている。国民はさぞ食糧難にあえいでいるのだろう。そう思って現地事情に詳しい専門家に聞いたら、意外な答えが返ってきた。多くの脱北者を取材してきたジャーナリストの石丸次郎氏が言う。

「ジさんの証言は20年ほど前の政府が管理する短期強制労働施設内でのことで、死者続出の悲惨な状況だったのは間違いありません。現在の北朝鮮は食糧の絶対量が不足しているわけでなく、国民は商売や肉体労働で現金を稼ぎ、米やトウモロコシなどを市場で買って暮らしています。亡命したのはエリート兵で特異なケースとみられますが、実は北朝鮮では一般人よりも軍隊の生活の方が困窮しています。100万人超と兵員が多すぎる上、政府から支給される食糧を幹部が市場に横流しして、末端まで行き届かない。多くの部隊で兵士自ら畑を耕すなど自給自足を強いられていますが、全く足りていない。兵士の栄養状態が悪いのは、北朝鮮社会では常識になっています」

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