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カズオ・イシグロ氏の受賞で浮き彫り 二重国籍問題の矛盾

 いったい、なぜ、日本は二重国籍を認めないのだろうか。国籍法に詳しい名城大教授の近藤敦氏(憲法)は、「政府が反対する理由は3つあります。忠誠の衝突と外交上の保護権の衝突、それと重婚など身分関係の混乱です。ただし、世界は二重国籍を認める流れになっています」と言う。

 確かに、戦争を前提にすれば、国籍で敵か味方か分からないと困るだろう。海外でトラブルに巻き込まれた際に、どこの国が保護するのかも明確になっていた方がいいかもしれない。

 もっとも、それよりも大きいと考えられているのが、「日本は単一民族の国家でありたい」と願う保守系政治家の影響力。国籍に高いハードルを設けて、日本に住む外国人や海外に移住する日本人に制約を加えている。

 近藤教授は「日本の保守政党の外国人政策や移民政策の立場は、ヨーロッパの極右政党と同じです。グローバル化の進展やダイバーシティー社会の実現を考えれば、二重国籍を認めるプラス面は大きい。海外で活躍する日本人にとっても、国籍を放棄せずに現地の国籍も取得できるようになれば、国籍の違いによる制限を受けることがなくなります。活躍の幅も広がるでしょう。実際に韓国は二重国籍を認めるよう法律を見直しました」と指摘する。

 少し前、蓮舫・前民進党代表は日本と台湾の二重国籍問題で批判された。いくら本人が「日本人だ」と言っても叩かれ続けたものだが、一方でイシグロさんが「私の一部は日本人」と話すのを、保守系メディアはうれしそうに報じている。

 どうも、すっきりしない。

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