日刊ゲンダイDIGITAL

  • facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

【マグロのヅケのこのわた和え】熱燗が止まらない

鮓職人 秦野よしき(東京・麻布十番)

 秦野さんは今でも月に1回、全国の人気寿司店を巡る。今回のツマミはそんな「修業の旅」の成果。石川県にある有名店の名物料理からインスパイアされた。

「マグロのヅケにすり下ろした山芋をのせた、いわゆる『山かけ』なんですが、それだけでは出ない濃厚で独特な風味が気に入りました。この隠し味はなんだろう、と東京に戻っていろいろ試した結果、このツマミが出来上がりました。当たりをつけたのは、このわたです。このナマコの腸の塩辛が正解かどうかは聞いていませんが、これはこれでおいしい。素晴らしくお酒が進むでしょ」

 まず、マグロのヅケをつくる。マグロはスーパーでパック売りされている安い切り落としの赤身で十分。特製の煮切りじょうゆをつくって5分漬けたら、包丁で叩いたこのわたと和えるだけである。

 日本3大珍味に数えられ、能登の名物として知られるこのわただが、最近は瓶詰のものがスーパーなどでも手に入るようになった。このわたの風味をまとったマグロのヅケを熱燗で流し込めば、日本に生まれてよかったと思うはずである。

《材料》
・マグロ切り落とし  1パック(約100グラム)
(漬けダレ)
・しょうゆ、みりん、酒
・かつお節  ミニパック1袋
・このわた(瓶詰) 6~8グラム

《レシピ》
(1)しょうゆ、みりん、酒を3:2:1の割合で鍋に入れ、パックのかつお節とともにひと煮立ちさせる。それをこして冷ましたら、マグロを漬け込む。漬ける時間は5分。
(2)軽く水気を拭いたマグロのヅケに、叩いたこのわたを和えて完成。

今日の達人 秦野芳樹さん

▽はたの・よしき
 東京都調布市出身。国士舘大学法学部へ入学と同時に寿司店での修業を始める。赤坂、銀座、白金台の有名店で腕を磨いて25歳で独立。2013年、麻布十番に「すし道」を開店。15年6月に店名を現在のものに改めた。学生時代に剣道、柔道で鍛えた屈強な体とは対照的な、人懐こい笑顔と繊細な料理で各界著名人にもファン多数。

●鮓職人 秦野よしき
 趣向を凝らしたツマミと江戸前の伝統を守りながらも独自の工夫を加えた握りが自慢。フルネームの屋号には「仏、伊料理では当たり前。ライバルはジョエル・ロブションです」との決意が込められている。メニューは1万5000円のおまかせのみ(消費税、サービス料別)。
港区六本木5―11―25 3F
℡03・3475・4004

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のグルメ記事